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築37年のマンションを一新!

昨年6月より担当していたプロジェクトが、引き渡しを迎えました。

老朽化した昭和の空間を、空間も機能も生活スタイルも根底より一新
すること、

マンションリフォーム設計及び工事の中で難易度の高い、フルリフォーム、
スケルトンリフォームとも言いますが、リノベーションにチャレンジして
おりました。

本日の紹介は、「キッチン」について、このリフォーム計画においてイケ
ヤのキッチンが建築主によって全てのパーツの選択及び発注がされています。
通常このような発注方法を「施主支給」と言い、工事を統括する施工会社
の工事対象から外れ、イケヤが(正確には代理店が)施工することになり
ます。これを「分離発注」または「別途工事」と言います。

イケヤのキッチンが良いのか悪いのかの議論があるのはともかく、イケヤ
はサイトでキッチンプランを作り見積もることが可能です。保守的なキッチ
ン業界に風穴を開けたことは画期的なことであると思う。完全な分離発注が
できると大きなコストダウンは可能になりますが、それは机上の論理であり
なかなかそうはいかないのも事実である。
かつての現場で建築主が同じ目的でイケヤの食器棚や収納棚を買ってきたま
では良かったのですが、作業できる日は日曜日しかなく、いざ現場で梱包を
開封し各パーツを並べるものの膨大なパーツ量に圧倒され、組み立てること
が出来づに大工さんに緊急応援を依頼するという事件があった。理論通りに
はいかずに結果割高になってしまったという話。

これも建築工事のむづかしいところです。

 

築37年のマンションのリフォーム

築37年のマンションのリフォーム

この現場においては、キッチンの位置を窓際へ移動したことによりPS(

パイプスペース:上下階をつなぐ排水管のある位置)までの配管の距離が伸
びました。距離が伸びれば配管の勾配を確保しないといけないこと、よって
床が高くなること、でも天井高さを少しでも確保したいという条件をどう
クリアしていくかがなども課題であった。

簡単なようで実は難しい(=簡単ではない)設計であり工事です。 見えない
所(主に床下)に膨大な時間とエネルギーが費やされています。

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築37年のマンションのリフォーム

もう一つ、この住居で試みられている実験的な試みがあります。
レンジフードを撤去しています。そもそもレンジフードで調理器具から
発生する臭気、煙の何パーセントを排出するだろうかという議案から話
が始まりその対応方法などの実例を検証しつつ中止し通常の換気扇であ
るパイプファン(排気能力の強い商品)を設置しています。高気密の住宅
では外気の給気とレンジフードの排気量は一体の関係であり100%フード
から排気されることはないこと、結局天井に設けた換気扇(パイプファン)
が残りの臭気を排出することになるのであれば1つでいいではないか?と
考え方によります。各家庭の料理の方法にもよりますが、、、

築37年のマンションのリフォーム

築37年のマンションのリフォーム

IHヒーターの上にフードがない空間は広々とした開放感が得られます。

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[建築家.米村和夫建築アトリエ/風のアトリエ   URL]090-9847-3200
神奈川県藤沢市湘南の建築家(米村和夫建築アトリエ1級建築士事務所)が鵠沼海岸
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